瀬戸内国際芸術祭2025の大島(おおしま)エリアのアート作品とイベントの情報です。
大島は国立ハンセン病療養所「大島青松園(せいしょうえん)」があることで知られています。かつてハンセン病患者が隔離されていた歴史を持ち、現在も元患者や関係者が暮らしています。島内には資料館や慰霊碑があり、歴史を学ぶ場として一般公開されています。

作品番号がEから始まるものがイベントで、大島では大島サマースクールと瀬戸内少女歌劇団による演劇がおこなれるようです。
大島サマースクールは会期外での開催のようなので注意が必要ですね。
上記表の【区分】が新作となっているものが新しい作品ですが、大島は半分以上が新作です。
大島の作品はそのほとんどがハンセン病や強制収容されていた入所者の体験がテーマになっています。
大島は周囲7.2kmの小さな島で、移動手段は徒歩だけです。
他の島でも案内板に従うのは当然のことですが、大島は現在でも入所者が生活しているので生活区域(立ち入り禁止区域)には入らないように注意しましょう。

大島への行き方
大島へは高松港から旅客船が出ています。
日に5便出ていますが後ろの2便は帰る便がないので実質的には9:20発、11:50発、14:05発の3便です。
定員は180人で約30分程で大島に着きます。料金は官有船(公用に供される船舶)のため無料です。
そもそもの高松港(香川県高松市)への行き方については下記の記事にまとめています。
大島内の宿泊施設やアクセス情報など
大島には観光客が泊まれる宿泊施設はありませんので高松に戻って宿泊するのがいいでしょう。
高松港に近いホテルについては以下の記事にまとめていますので参考にしていただければと思います。
島内での移動は徒歩のみですが小さな島なので短い時間で充分に巡ることができます。
島の北端のリングワンデルングを観に行くと戻るのに30分程はかかる距離なので帰りの船の時間には注意しましょう。
ボランティアなので瀬戸芸2025でも同じように実施されるかはわかりませんが、瀬戸芸2022の時はガイドツアーが1日3回(10:00、11:50、14:40)行われていたそうです。
それ自体が作品である「{つながりの家}カフェ・シヨル」というカフェがありますが、会期中は土日祝のみカフェ営業(11:00~15:00)となっていています。
個人的に気になるアート作品
- 「Nさんの人生・大島七十年」-木製便器の部屋-(https://setouchi-artfest.jp/artworks/detail/ceadd59e-b523-4465-9540-e3eec867e6af)
- 海峡の歌/Strait Songs(https://setouchi-artfest.jp/artworks/detail/aa51d5e7-b3b3-4fc2-bace-d52a2c37c9d2)
- 音(おと)と遠(とお)(https://setouchi-artfest.jp/artworks/detail/03fc748d-64f2-4aa8-8292-750a85d4a7a5)
サンプルルートを考えてみる
サンプルとなる工程を考えてみました。
- 11:15 ⇒ 11:45 高松港から船(無料)で大島(大島港)へ。
- ~13:15 島周遊(約1時間半)
- 13:25 ⇒ 13:55 大島港から船で高松港に戻る。
帰りの船の便は15:00の便と最終便の16:30の便がありますので、1時間半単位で散策時間を伸ばすこともできます。
混雑具合
直島や豊島のような人気の島とは違って落ち着いているようです。
公式サイトの混雑予想カレンダーは以下にあります。
大島は、ハンセン病患者の療養所(強制隔離施設)としての歴史がある島です。
過去の痛みや記憶が刻まれたこの場所にある瀬戸内国際芸術祭のアート作品は、歴史を伝え、対話を生む手段のひとつとなっています。
作品を通じて、この島の過去や人々の想いに触れることで、多くの人が歴史を知り、考えるきっかけを得る。アートが、記憶を未来へとつなぐ橋渡しの役割を果たしているのかもしれません。