香川に移住してきて一番多く聞かれる質問が「どこのうどん屋さんがおすすめ?」というものかもしれません。
実際に僕も移住して来てから色々な人におすすめのうどん店を聞いたりしましたが、返ってくる言葉はだいたい同じで「自分は〇〇が好きやけど、人によって好みは違うからなぁ」というものばかりでした。
移住してきて一年が過ぎたものの、あまりうどん店には行けてはいないですがこの言葉の意味がよくわかります。
そもそも香川でうどん店を続けられているお店はどこに行ってもほぼ美味しいです。
それを前提に後は自分の好みにどれだけ近いか、なんらかの加点ポイントがあるかの差があるくらいです。
店構え、値段、並ぶかどか、出汁の種類、天ぷらの種類、セルフかどうか、うどん粉の種類・・・などなど。
それぞれ好き嫌い、許せる許せないがあると思いますので1店舗のうどんだけを食べて「香川のうどんは・・・」と全体を評するのはちょっとズレてしまうと思います。
コシがしっかりしていて、いりこ出汁のお汁のうどんであることが主な傾向になります。
讃岐うどんの定義とは?
一応色々と決まりはあるようで、Wikipediaによると以下のようにされています。
・香川県内で製造されたもの
・手打、手打式(風)のもの
・加水量 – 小麦粉重量に対し40%以上
・食塩 – 小麦粉重量に対し3%以上
・熟成時間 – 2時間以上
・ゆでる場合 – ゆで時間約15分間で十分アルファ化されていること
とは言え、そのお店のうどんがこのような条件を満たしているかはわからないというのが本当のところです。
また、出汁に関してはとくに定義はないようです。
うどん店における配膳システムの基礎知識
はなまるうどんが全国で400店舗以上、丸亀製麺が国内で800店舗以上あるので一般的な「半セルフ形式」のうどん店には既に慣れ親しんでいる方も多いと思います。
香川県の「半セルフ形式」のうどん店もほとんどが同じで、お盆を持って先ずはうどんを注文すると温めた麺に出汁をかけた丼を受け取ります、そのあとに天ぷらなどのサイドメニューを自分で取ってお会計という感じになります。
それほど怖がることではありません。学食や社員食堂のようなイメージです。
時々もう少し強めのセルフ形式のお店もあります。
セルフ形式は最初に受け取るのは丼に入ったうどんの麺だけで、お会計の後に自分で麺を温めたり出汁を注いだりします。
それでもだいたい周りの人の動きを見ていればわかります。
そしてもう少しコアな製麺所のようなところだと、自分でどんぶりや出汁や醤油などを用意し、うどん(麺)だけ買うということもありますが、この説明を呼んでいるライトな層の方がこのタイプのお店に当たることはないかと思います。
「ざる」「かけ」「ぶっかけ」「釜揚げ」「釜玉」
むずかしいですよね。でもスターバックスやサブウェイなどよりは難しくないと思いますので、まとめてみました。

香川の人はそれはそれはツウな食べ方をしていると思われがちですが、日常的に食べている多くの人は「かけうどん」を注文しているようです。
「ぶっかけうどん」や「釜玉うどん」に生醤油をかけて食べるというのもよくあるようですが、まずは普通に「かけうどん」の冷か温かを注文するといいでしょう。
肉やきつね(油揚げ)や大根おろしなどといったトッピングものはうどん本体とは関係ありません。
「明太釜玉うどん」は「釜玉うどん」に明太子が入ったという感じです。
高松駅徒歩圏内のうどん店
配膳システムやうどんの種類がわかればもう何も怖くありません。
さぁ気になるお店に足を運びましょう。
駅から近い順に紹介します。

実演手打うどん 杵屋 高松駅オルネ店
「讃岐うどん屋なのか?」という疑問はあります。
実際に讃岐うどん店とは謳っていませんので紹介するかは悩ましいのですが、駅に一番近くてそれなりに美味しくいただけるので紹介いたします。
全国にあるチェーン店ということや、出汁が大阪のだしということもあってちょっと県民からは観光客用のうどんと見られている気がしないこともないです。
しかしチェーン店ならではの安心感もありますし、時折、麺増量サービスなどもやっていたりするようです。
一般店タイプで席に座って注文します。

めりけんや
どかんとのぼりがたっていますが、色々なランキングでよく上位に入っています。
「4位」がすごいのか?と思われるかもしれませんが、香川県にはうどん店が600軒以上あると言われています。
その中で4位の実力は素晴らしいです。
駅から近くてわかりやすく「さぬきうどん」の文字が目に入ることもあってか、朝から昼時にかけて隣のコンビニの前まで列ができていることもあります。
価格も安くて利用がしやすいと思います。
徒歩10分程離れた場所にも別の店舗(サンポート店)があります。
配膳は半セルフ形式です。

手打ちうどん 味庄
1988年創業の味庄(あじしょう)はめりけんやの並び、高速バス乗り場方面にあります。
早朝5時から開店していることもあって朝早くにお世話になる方も多い様子。
写真を撮りに行ったのは15時頃だったのでもう閉まっていました。
一概には言えませんが、地元民に人気の地元に根付いたうどん屋さんは午前中から昼過ぎまでしかオープンしていないお店が多いです。
配膳はセルフ形式です。

こだわり麺や サンポート高松店
あなぶきアリーナの開館と時を同じくして2025年2月末にOPENしたお店です。
こだわり麺やは香川県内に15店舗ほど展開しているチェーン店です。
香川県においてうどんで複数店舗を出せる実力があるというのはそれだけ認められた味が出せているということでもあります。
ファストフード店のように気軽に入りやすい雰囲気もポイントが高いですね。
配膳は半セルフ形式です。

本格手打もり家 高松シンボルタワー店
もり家(もりや)さんは、「あのもり家がシンボルタワー店を出店した」と言われるくらい有名なうどん店です。
もり家に入門して修行した職人さんが独立して県内外にお店を持つなどしています。
メディアでよく目にするようになった「瀬戸晴れ」さんももり家一門会だそうです。
メニューの種類も多いですし、目の前でうどんを打っているところも見られます。
価格は他の店に比べるとほんの少しだけ上かもしれませんが、間違いないです。
かき揚げおろしうどんが名物です。
日や時間帯によってはとてもとても並ぶので時間に余裕が必要かもしれません。
配膳は一般店タイプで席に座って注文します。


郷屋敷 サンポート店
格式の高いうどん店です。WEBサイトに掲載されていた文章を引用させていただきます。
うどんの名匠『郷屋敷』の格をそのままに、心ゆくまでお楽しみいただけます。 名物の讃岐うどんはもちろん、四季折々の旬の食材を盛り込んだ会席料理、 宴会メニューも多数ご用意しておりますので、 個室でのおもてなし、職場の食事会の場としても最適です。
うどん店というよりも、うどんがメニューに含まれた和食料理店のような趣です。
ランチセット(香川の人は「タイムランチ」と呼びます)などリーズナブルなメニューもあります。
配膳は一般店タイプで席に座って注文します。

釜あげうどん 岡じま 高松店
昼には行列がよくできている釜たまや釜揚げうどんがおすすめのうどん店。
県内に三店舗あります。
JR高松駅からは少し歩く距離(5分程)にありますが、高松築港駅からは一番近いお店になります。
配膳は半セルフ形式です。

結局どこがおすすめか?
難しい質問です。
気軽に食べたいなら「めりけんや」か「こだわり麺や」でしょうか。「杵屋」も入りやすいですし、セルフではないので安心と感じるかもしれません。
これまで誰かを連れて行ったり紹介したのは「もり家」と「めりけんや」です。
少しコアな雰囲気を楽しみたいなら「味庄」でしょうし、うどんだけじゃ・・・という感じだったり海外の方なんかは「郷屋敷」は喜ばれると思います。
どこに行ってもだいたい美味しいのでインスピレーションで決めていただければと。
それならGoogleマップを見てるのと変わらない?たしかにそうかもしれません・・・;